「フィーノ」が取り組む
医療用ウィッグプログラム
HAIR TOUCH YOU のばせば届く。
これまで紡がれてきたすべての方々の想いが、カタチに。360°の輪がつながり、ついに「医療用ウィッグ」を必要とする方のもとへ
2022年4月に、お客さまに育てていただき“髪”を通してたくさんの方々の気持ちを感動とともにつないできたヘアケアブランド「フィーノ」だからこそできることがあるはずとの想いからスタートしたプログラム【HAIR TOUCH YOU のばせば届く。】(以下、本プログラム)は、【HAIR TOUCH YOU】“髪”を通してあなたの・私の感動が生まれ、【のばせば届く】今まで届けたくても届きにくかった、ドネーションをした方々、レシピエント、美容師や医療従事者の方々の想いを見える化し、つないでいく-“髪”がつながるきっかけとなり、医療用ウィッグに関わる方すべての方の想いをつないでまいりました。
そして、この度本プログラムの一環として行われた24年度の活動を通じて寄せられた寄付金を、立ち上げ時よりサポートいただいているNPO法人「全国福祉理美容師養成協会」(以下、ふくりび)に寄付することで、当初からのひとつの目的でもあった、医療用ウィッグとしてカタチにし、医療用ウィッグを必要とする方へ寄贈いたしました。
今回のレポートでは、このように、これまで多くの皆さまによって紡がれてきた想いのバトンを、ウィッグを受け取ることで360°つないでくださった2名のストーリーをご紹介いたします。
【HAIR TOUCH YOU のばせば届く。】
の取り組みと
「医療用ウィッグ寄贈プロジェクト」
について
本プログラムではこれまで “髪”をきっかけとして、すべての想いをつなぐ様々な活動に取り組んでまいりました。活動を通して聞かれたのは、ヘアドネーションという言葉は知っているけど詳細はわからない、医療用ウィッグとファッションウィッグの違いって?…などの声であり、まずは「正しく知る」ことが重要であり、それがアクションにつながると信じて活動をしてまいりました。その結果、活動のひとつでもある「finoウィッグBank」では、31cm以上の長さであれば、カラーを楽しんでいる髪、白髪など、どんな髪でも受け付け可能という条件のもと、ヘアドネーションの募集を開始した2022年からこれまで、1,735名分の方々の髪と共に想いをいただきました(2025年5月末時点)。そしてこのたび、皆さまからお寄せいただいた髪の一部を活用し14体の医療用ウィッグを製作し、必要とされる方に寄贈されました。
今回の寄贈プロジェクトは、これまでの活動を通して少しずつ紡がれてきた皆さまの想いのバトンが360°のカタチとなり、医療用ウィッグとして生まれ変わり必要な方々のもとに届けられました。今回、医療用ウィッグをお渡しした方々は、がん治療の副作用により脱毛に悩まれている方や脱毛症の方、性別、年齢問わずさまざまです。360°の想いをつないできた本プログラムが大切にしている、医療用ウィッグがあることが当たり前なのではなく、あることでその方ご自身の美容の選択肢が広がるお手伝いをすること…。疾患や年齢、性別を問わず、すべての方々が“髪”をきっかけに、気持ちまでも生まれ変わるかのような体験をお届けしていきたいという想いです。その信念に基づき、髪にお悩みを持つ方であれば、どなたでも寄贈プロジェクトに応募いただけるようにいたしました。
*医療ウィッグ製作・寄贈にかかる費用は、認定NPO法人J.POSHが推進する「ピンクリボン活動」に協賛し、その一環としてピンク色のフィーノ商品を期間限定でご用意。売り上げの一部が役立てられました。
あらたなバトンをつなぐ、
医療用ウィッグを受け取った方の
ストーリー
乳がんの再発で二度目の脱毛を覚悟したとき、
このプロジェクトを知りました
受けとったウィッグという優しさが詰まったバトンを、
つぎの患者さんへつないでいきたい
似合わせカットを終えてほほ笑む林さん
最初に乳がんがわかったのは36歳のときでした。右胸に違和感があり、病院を受診したところ、ステージⅡbの乳がんと診断されました。
抗がん剤治療で脱毛することは、ドラマで見聞きしていて知っていましたが、命には代えられないのでウィッグを買って治療を「頑張ろう!」と気持ちを奮い立たせました。
再発が分かったのはそれから11年後の2024年12月です。息が苦しくなり乳がんの肺転移と診断されました。ずっと元気だったのでショックなのはもちろんですが、また脱毛するのかと思うとため息が出ました。
今の時代は女性の坊主頭もかっこいいと思いますが、髪は印象を大きく左右するパーツで、私にとってファッションやアクセサリーと同じように髪のおしゃれは大切な日常です。初めて罹患した際初発時に使っていたウィッグもカラーやパーマをかけて自分好みにカスタマイズしていました。
今回贈呈していただいたウィッグは、つややかでかぶり心地が抜群。なにより、プロの方に私に似合うようにおしゃれにカットしていただけたのがとても嬉しくて。希望通りのウルフカットに仕上がったこの可愛いウィッグには、大切な髪を寄付してくださった方をはじめ、多くの方の優しさが詰まっていると聞き、手にしたとき、これがあれば今後の治療も勇気をもって臨めると思え、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。再発してからの数ヶ月、同じ再発乳がんの方々が発信する、治療と仕事を両立しながら普通に暮らすSNSの姿に勇気づけられてきたので、今回受け取った優しさのバトンをつぎは私が、困っている方々に渡したいと思いました。まずはウィッグや帽子のおしゃれなアレンジ法をSNSで発信して、他の患者さんの気持ちが明るくなってもらえるよう、少しでも貢献できたらいいなと思っています。
どんなヘアスタイルにするかカウンセリング
ご本人に馴染むヘアスタイルに仕上がるよう
調整しながら似合わせカット
最後にブローやスタイリングをして完成
小学4年生で抜毛症(ばつもうしょう)を発症。
社会人になった今、
ウィッグは必需品になりました。
このウィッグをつけると、
私は応援されている気持ちになります
好みのボブスタイルで笑顔のIさん
小学校四年生の頃、自分の髪の毛を抜いてしまう「抜毛症」になりました。髪を結んだとき、うなじあたりに毛質の違うチリチリした毛が気になり、抜いたことがきっかけで、以来、髪を抜くことが止められなくなりました。
脱毛範囲が広がると刈り上げなどでヘアスタイルを工夫したり、高校から大学時代は薄毛用のパウダーで隠したりもしましたが、体育の時間や夏に使うと黒い汗が垂れてきて大変でした。
バンド部の部活でもつねに帽子をかぶり、合宿のお風呂でタオル巻いていたら、「ずっと頭隠しているよね」と指摘されて…。ごく一部の友人にしか打ち明けていなかったので、あの頃は周りの目が辛かったですね。大学三年生でコロナ禍になるとストレスでさらに抜いてしまい脱毛範囲が広がったので、アルバイトのお金で初めてウィッグを買いました。髪があるから抜いてしまうので、今はバリカンで全部剃っています。
最近は丸刈りのアイドルや、坊主頭の人気インフルエンサーもいて、「坊主頭でもいい」という風潮に変わってきていますよね。もっと前から丸刈りが流行っていたらよかったのに(笑)。私も温泉でウィッグかぶらなくなりました。ただ、今は営業職として働いているので、ウィッグは出勤から帰宅まで使う私の一部になっています。毎日使うので劣化や、頭皮やこめかみがチクチクするものもあり、買い替えの出費は痛いです。
これまで抜毛症で引きこもることはなかったですね。それには、幼稚園から通っているヘアサロンの美容師さんがずっと寄り添ってくれたのが大きかったと思います。今回のプロジェクトも、その美容師さんが教えてくれたんです。
今回いただいたウィッグは、ネットが不要で直接かぶっていいというのが驚きですし、頭皮に心地よい使用感は革命的! またウィッグの毛は総手植えで、機械植えよりも耐久性が高いというのが嬉しいです。お手入れ法も教えていただいたので、長く大切に使わせていただきます。
なにより、小さいお子さんをはじめ多くの方の髪が使われていると聞き、ありがたさで、自分が応援されている気持ちになりました。抜毛症では絶対にできない、昔から憧れのかっこいいボブにカットしてもらったウィッグの応援を力にして、これからも夢をどんどん追いかけていきたいです 。
ご本人に似合わせたスタイルにカットするため
まずはそのままの状態でウィッグを着用
カウンセリング時にお伺いしたヘアスタイルに
似合わせカット
最後にブローやスタイリングをして完成
ご希望の方はこちら